宅内に設置したサーバに外部からアクセスする方法について説明します。

宅内サーバを公開するメリット

宅内にサーバを設置して公開するメリットとしては、以下のことが考えられます。

  • 外部にサーバを借りるお金がかからない
  • 自宅に保存してあるデータを簡単に公開できる。データ容量がほぼ無制限。
  • お金をかけずにサーバ設置の練習をしたい

サーバ管理者志望の方でも、月1000円ほどするVPSなどを借りて勉強するのは難しい方もいるかと思います。そういった方には、とりあえず自宅で設置してみて、一通りできるようになってから外部のものを借りるのは良いステップかと思います。 また、写真や動画を公開したい人にとって、ディスク容量は非常に重要です。しかし、数TBものディスクを借りようとすると、それだけで月に数万円も払わなくてはなりません。その点、自宅サーバであればディスクは自分が購入した分だけ使用できるのでとても経済的です。

ただし、デメリットもあります。

  • プロバイダによって、宅内サーバ設置を禁止していることがある
  • 短期間で大容量のアップロードをする場合、プロバイダから契約解除される可能性がある
  • VPSやレンタルサーバと違って、あらゆる問題に自分で対処する必要がある。(特にセキュリティ)
  • セキュリティ的な問題が発生した場合、自宅内のあらゆるPCに影響が発生する

プロバイダはサーバが設置されているかどうか分かるわけではないので、異様に大量の通信をしなければ問題ないでしょう。問題はセキュリティです。外部サーバでもセキュリティには注意しなくてはなりませんが、基幹部分のアップデートは自動で行われることが多いですし、通信内容をある程度監視して問題のあるトラフィックを通知してもらうこともできます。こういったサービスは一切受けられないので、しっかり自己責任で管理しなくてはなりません。最低限、ソフトウェアアップデートくらいはしっかりしないといけないでしょう。

外部からくる通信をすべて特定マシンに転送

とにかく標題のことができれば、サーバは完成です。IPアドレスであとはアクセスすればOKです。どのように設定するか以下に説明します。

DMZ機能を利用

例えばフレッツ光の付属ルータ(PR-400ne)には、DMZ機能があります。DMZに特定マシンのIPアドレスを設定すると、外部からの新規の通信はすべてこのマシンに設定されます。以下のように設定します。

詳細設定->高度な設定から「DMZホスト」を見つけて下さい。DMZホストの設置場所はLAN側にするのが都合が良いでしょう。これでDMZホストに設定されたPCはLANにアクセスしながら外部へも公開が可能になります。 DMZホストにされるPCは固定IPでなければなりません。適当なアドレスを設定して、この欄に入力しましょう。以下の画像では、”192.168.1.10”をホストに設定しています。

アクセス

IPアドレスでアクセス

自宅のIPアドレスが分かれば、DMZのマシンにアクセス出来ます。IPアドレスは、例えばこのWEBページから確認できます。HTTPサーバなどを立ててみて確認しましょう。

ドメイン名でアクセス

IPアドレスは、固定サービスに加入しない限りは変更されますので、その場合にはダイナミックDNSを使いましょう。 こちらのポストを確認して下さい。

以上です。